お父さんのうどん
生前、父親が作ってくれた食事を
この所、思い出す事が多くて再現している。
味がしっかり再現されると
まるで供養みたいだな。って思う。
料理上手とよく褒められるんだけど
私は舌がいいんだと思う。
先日、ふとしたキッカケでカフェの
オーナーにも味覚を褒められた。
うちは父子家庭で、お手伝いさんも
継母が居た事もあったんだけど
この舌は、父が育ててくれたんだよね。
最近よくうちに来る男の子に
父のレシピのうどんを食べさせたら
大絶賛していた。たかがうどんに。
彼が余りにも褒めちぎるものだから
…なんと、感激して少し泣いてしまった。
父との思い出まで褒められてた気がして。
父への恋しさが癒されてる気がして。
さっき「あのうどんまた食べたい。
僕はあのうどんの中毒患者です。」
ってメールがきて、笑ってしまった。
私じゃなくて、うどんなの?って。
でも、すごく幸せな気分になりました。
すごくすごく会いたいけど
会えない人がこの先増えるんだろうし
それって切なくて寂しい事のはずなのに
自分もいつかは誰かの
そういう存在にそうなりたいなー。
…なんて、思ってしまった。