子山羊の日記

寂しがり屋な女の独り言。

雪が降って子供の頃を思い出してた。

 

夫婦ってなんだろう。

愛を誓っても諍いは起きる。

 

私達は筏に乗って旅してるみたいだ。

オールをせっせと漕いでは

行先の事で喧嘩したり、

筏なんかヤダ!

豪華客船に乗せてよ!

って、相手を詰ったりね。

 

私は時々激昂して

旦那を海に突き落とすんだけど

筏の上で1人、

段々と寂しくなって来た頃

 

「体だけは丈夫です!」

「愛してます!」

って、彼はどこからか泳いできて

這い上がって来る男なんだよね。

通り過ぎるクルーザーと比較して

いいないいなと思っても

やっぱり彼との航海はおもしろい。

 

しかし実際は筏の上には居ない。

安全な陸の上で衣食住は足りている。

…足りすぎている。

私達は色んなものに守られてるし

助けてくれる人達や

見守ってくれる人達もいる。

 

何が不幸なんだっけ。

何が不満なんだっけ。

何が不安なんだっけ?

 

雪の中で時が止まって子供に還った私は

それらの殆どは

自分が作り出してる妄想であると気付いた。

 

だから要らないものや雑念が

いつの間にか塵のように積もっても

祓って、手放して身軽になって

この人の筏に乗り続けるんだろうな。