子山羊の日記

寂しがり屋な女の独り言。

人生の目的

私はずっと苦しかった。

30代半ばまで生きづらくてビクビクしてた。

良くも悪くも目立つ自分が嫌だった。

羨ましがられるのも苦手だった。

嘘みたいなポルターガイストや虫の知らせなど

第六感的な事を体験する我が身を呪った。

良い事と悪い事の波が激しくて

良い事が起きると次の不幸を憂いていた。

 

「間違った」こう自分を責めては

自尊心を自ら削っていった私は

いつも寂しくて色んなものに依存した。

 

そんな私は三十代半ば、絶望の淵、

夢の中で高層ビルから飛び降り自殺をした。

次の瞬間、幽霊になって後悔するという

擬似臨死体験を経て生まれ変わった。

もうそれは、ツキモノが落ちたように。

 

それから1年足らずで

「お花屋さんになる」という小さな夢を叶え

ソウルメイトと出会い、入籍までしている。

私は人生の目的をやっと見付けたのだ。

 

私に必要なものは「愛」だった。

私に必要なものは「家族」だった。

私に必要なものは「第六感を生かす事」だった。

 

今思えば過剰に物質の豊かさを

追い求めようとしたり、第六感を否定すると

いっつもしっぺ返しを喰らったような。

まるで「そうじゃない」と言わんばかりに。

 

第六感て、特別で異質で、

恥ずかしいものと思ってだけど

「そんな世界もあるよね。」

って今は許容できる。

 

私は「占い師」にはならないけど

愛する人の妻として生きて

花やクリエイティブを通した

ヒーラーとして生きてみようと思う。

コロナ貯金

旦那の店がコロナショックの閉業で

そのまま解雇されることになった。

 

無職になった途端に

私はすぐ別の夜間の仕事を見付けて

花屋も掛け持ちで

以前にも増して忙しかったから

旦那は焦っているようだけど

元々、薄給で働き過ぎだったんだから

「失業手当もらえるし家賃ないから平気!

 家事も助かってるしゆっくり休みなよ。」

なんて呑気に構えている。

 

夫婦喧嘩で妻が殺傷されるという

ニュースが印象的だった。

コロナショックの影響で

収入が減り、口論の末の事だと言う。

 

本当にコロナは散々だけど

元々その家族が抱えている問題が

他で補え無くなった事により

殺し合いに発展してしまったのだ。

 

お金のこと。

夫婦生活のこと。

子供の教育。

世間体。

生きる目的。

色んなことを言い訳しながら我慢して

生きてきた私達がもがき苦しんでいる。

 

日本ではコロナのコの字も出てない時期に

彼の東京のマンションを引き払い

郊外のローンなしの我が家に越してきた旦那。

そのタイミングで2人の収入を合わせ、

給料日前の現在夫婦の預金残高は13万。

びっくりする旦那。

毎月13万貯金出来るの?!

 

子なし、ローンなしの私達の出来る所業だけど

コロナで旦那は職を失ってはいるが

当面は私の収入と旦那の失業手当だけでも

変わらない生活どころか少し貯金も増える。

 

だからこそ私達は

お金をただ貯金するだけじゃなく

お金の性質や私達夫婦にフィットする

関わり方を学ぶべきだと思っている。

 

苦労=現金は比例しないのは私の経験だ。

いくら現金があっても性質を理解していないと

お金はただただ流れていく。

 

この経済の大打撃は

「本来の自分の姿」を丸裸にして

しっかりと立たせてくれたとでも考えないと

人生を悲観し、呪ってしまいそうだ。

家族は孤独の始まり

はぁ。切ない。

私達の結婚は間違いだったんだろうか。

軋轢の不協和音に耳を塞ぎたくなる。

 

旦那の職場は都内のレストラン。

仲間と立ち上げた店で店長を務めているが

月に300時間働いて手取り20万。

 

結婚を機に賃上げ交渉を行うが不発。

店を畳むことになった挙句、

人手不足で、潰す店に人は雇えないからと

嫁の私も深夜までアルバイト。

その人件費をオーナーである友人が

「高い」などと

突いてきて旦那と揉めている。

 

「高い」というけど

働いた時間しか貰ってないし

必要だから居るし、

ちゃんと仕事はしてんだけど、

その友人からしたら私は「店を潰す元凶」

となったわけで気に食わないんだろうね。

 

じゃあ賃上げしてって話しだったんだけど

それは出来ないんだから

節約のために嫁である私の家に越すって話しも

「認めない!」

別居婚でいーじゃん!」だと。

 

え?

 

なぜ、私達は引越しや婚姻形態まで

他人に口出されないといけないんだろうね。

君はジャニーズなの?笑

 

この件で、彼等の友情にヒビが入ったが

それってそもそも友情じゃないよと私は言う。

 

口では「結婚おめでとう。」って言いながら

自分の都合のために「別居婚でいいだろ」と

口を挟んでくる輩は友達でも何でもないよ。

「仲間」と言いながらこの都合の良い人間を

安月給で身動きを取れなくして

心地よい遊び場を維持したかったんだね。

 

「それ、友達じゃない。」

彼もぬるま湯から

目が覚めてショックを受けている。

だが悪いが、

あなたはもっと給料取れる人間だ。

 

私は問う。

「あなたのしたい事は何?」

「地元に帰って自分の店を持ちたい。」

 

私は問う。

「あなたの大切な物は何?」

「君との結婚生活。」

 

あなたは伴侶を得て、自分の家族を作った。

大学時代の「イイヤツ」ではそれを守れない。

あなたは真の仲間を自分で選んで

真の味方を得てより良く生きる必要がある。

 

家族は孤独の始まりだ。

小姑一人は鬼千匹に向かう

あらら、大変だ。旦那の実家。

 

旦那の田舎には子連れの出戻り姉が居る。

私からみれば小姑だ。

姉は実の親である義両親に

中古の一軒家を買い与えられ、住まい

孫は両親に任せシンママとして働いている。

 

ある日、

下らない事で姉が私の前で激昂した。

息子が実家に忘れ物をしたようで

両親に電話をしたのに出ない!

と、怒って戻ってきたのだ。

あまりにも理不尽な事に

怒り狂ってるものだから可笑しくて

 

「お姉ちゃん、どうしたの?」

って聞いたら

「私は怒ってるんだから!」と

新人嫁の私にまで声を張り上げた。

息子の前で。

イタイ母ちゃんで、息子可愛そう。。。

 

姉の怒りは実の弟である旦那にも向かう。

「あんたが遅くまで息子とサッカーで

 遊ぶからいけないんだ!」

「なんだと!じゃあもう遊んでやらねー!」

 

キョウダイ喧嘩。

シュンとする、甥っ子。

 

そもそもお前が離婚するから

息子が父性を求めて

私の旦那に纏わり付くんだろうが。

「父親が居ないせいで

 息子があんたに甘えてごめんね。

 遊んでくれてありがとう。」

ぐらい言えんのかな。この小姑は。

 

実の祖父の法事の席でも

「アイツ(姉)酒も注がずに客かよ!」

私を労い怒る旦那だがいいじゃないか。

見てる人は見ているよ。

 

誰だろこのおじさんとおばさん。

ホステス時代の杵柄で、私は知らない人と

当たり障りない会話をし、酒を注いで回る。

当たり前の行動。

ずっと昔の記憶で父親も母親もそうしてた。

 

姉は着席したまま退屈そうに

ふてくされたようにお斎に参加している。

見兼ねた母が

「あんたがやらなくていい。私がやる。」

代わってもらった私は大人しく着席する。

 

旦那よ。あなたのお姉ちゃんは

そんな私に妬きもちやいてるんだよ。

出戻って娘還りしてるんだと思う。

家も与えられ、子供の世話もさせておきながら

1人娘のように親に接して我儘放題。

 

そんな自分を客観視できず

「私はシングルマザーで頑張っていると」

しゃかりきになっていた。

そこに嫁がやってきたら父親はこの嫁を

「良い子だ。良い嫁だ。」

とメロメロになった。

 

気に食わない。父が取られた気がする。

私の心地良い場所が奪われていく。

 

そして現実が押し寄せる。

今まで父が内孫のように、息子のように

可愛がって貰ったこの子だけど

長男である弟の嫁が子を授かったら?

 

私の息子の位が下がるじゃない。

様々な寵愛と援助を自分が受けたように

この夫婦もしてもらうなら私の分は?!

 

義姉の態度をそう分析する。

 

「オヤジが死んだらヤバそう。」

「うん。ヤバいね。

 キョウダイは他人の始まりだからね。」

意地悪く笑うわたし。

 

家族は孤独の始まりだ。

姉は、私が嫁ぐ前はそうじゃなかったらしい。

弟として旦那を可愛がってくれたりもしたし

甥っ子と遊んでも怒ったりしなかったらしい。

 

あぁそうか。

甥っ子も私に懐いているんだっけ。

 

義姉からしたら

父親も弟も、息子も取られた気分なんだな。

実のお母さんは当時、父が母に贈った

婚約指輪を嫁にくれちゃうしね。

 

どんまい。

鼻毛出てるよと教えるのは愛だ

リスキーだから言い難いけど
「鼻毛出てるよ。」
って教えてあげるのは愛だと思う。

 

それには相手方の愛も試される。
心の準備が整ってない人や未熟な人なら
「余計なお世話よ!」って
怒って嫌われちゃうかもしれない。

だから相手を見極める心眼も必要だし
高度なコミュニケーション技術を要する。

 

「あなたの為なのに…」
なんてそれ自体、自己欺瞞かもしれないしね。
そうやって相手の鼻毛を指摘する時は

自分自身に問い、葛藤するのだ。

 

亡くした父のために触り始めた花だけど
弔う事で、私の心も癒された。
そんな生きる希望をくれた花には
これからも綺麗な心で触り続けたい。

だから「鼻毛出てるよ。」

って言う時に、私が自分の心も磨いて行くのも
花屋として、表現者として
技術と同じくらい大切なことかもしれない。

雪が降って子供の頃を思い出してた。

 

夫婦ってなんだろう。

愛を誓っても諍いは起きる。

 

私達は筏に乗って旅してるみたいだ。

オールをせっせと漕いでは

行先の事で喧嘩したり、

筏なんかヤダ!

豪華客船に乗せてよ!

って、相手を詰ったりね。

 

私は時々激昂して

旦那を海に突き落とすんだけど

筏の上で1人、

段々と寂しくなって来た頃

 

「体だけは丈夫です!」

「愛してます!」

って、彼はどこからか泳いできて

這い上がって来る男なんだよね。

通り過ぎるクルーザーと比較して

いいないいなと思っても

やっぱり彼との航海はおもしろい。

 

しかし実際は筏の上には居ない。

安全な陸の上で衣食住は足りている。

…足りすぎている。

私達は色んなものに守られてるし

助けてくれる人達や

見守ってくれる人達もいる。

 

何が不幸なんだっけ。

何が不満なんだっけ。

何が不安なんだっけ?

 

雪の中で時が止まって子供に還った私は

それらの殆どは

自分が作り出してる妄想であると気付いた。

 

だから要らないものや雑念が

いつの間にか塵のように積もっても

祓って、手放して身軽になって

この人の筏に乗り続けるんだろうな。

214日前の記事。

私は愛のないセックスに涙していたんだっけ。

 

それから1年足らずの間に

私の身に色んな事が起きた。

一時は家も金も失うかという程のピンチで

お先真っ暗になった。

所有している山林が土砂崩れを起こし

個人に被害を与えたのだ。

 

だけど人生最悪の時も

心の黄金は捨てなかった。

ホームレスになったって

私は友達を大切にしたと思う。

最後の100円まで、私は裕福だった。

 

被害者やそのご家族に心からお詫びをし

全てを売り払っても賠償し続ける事を決め

闇に飲まれず、1人で戦っていた時に

「僕にも背負わせて」という男性が現れた。

 

同情されるのは嫌だったけど

彼からは征服欲や偽善を感じなかった。

ただただ陽だまりのような優しさや

湧き水みたいな清らかさと愛を感じる人だった。

私のために命も投げ出すんだろうな。

って思わせる人だった。

 

私達は婚約した。

以前の生活と変わらないどころか

一生の伴侶を得て豊かな人生の中にいます。

毎朝、目覚めるたびに

この人が息をしてるだけで幸せです。

あぁあと人生の半分と言わず、もっともっと

自分を大切にして長く生きようと思いました。

 

奇跡は続きます。

被害者の方は、むしろあなたも被災者だと

賠償額の減額を申し出て下さいました。

更に心強い支援者が現れ

この先、災害防止法に則った

措置を受けられるかもしれません。

 

年末まで修業中だった花屋からは

来年から正式にメンバーとして

勤務し続けてほしいと、打診されました。

 

やっぱりね。

人生捨てたもんじゃないんだよ。

そもそもこの齢で純粋な恋愛結婚できるのも

すごい事だなと、今更ながら笑ってしまう。

そもそもこの齢で脱サラして花屋なんて

無謀だったけど大正解だった。

 

私の人生は波乱万丈だけど

昔のような得体の知れない不安はない。

やる事をやって、好きな事をやって

好きな人達を大切にして、

無理しなければ世間に愚痴も出ない。

他人より、多くを持たなくても貧しさに飲まれない。

 

そんな凪のように穏やかな心で

世知辛さや理不尽を乗り越えていく。